固定残業代の考え方
2011.05.27.
居酒屋チェーン「日本海庄や」を経営する「大庄」の社員の過労死訴訟の
控訴審判決が、25日大阪高裁でありました。
ご両親の訴えは、
「月80時間の時間外労働をこなさなければ賃金が減る制度のもとで過労死した」
というもので、判決は社長ら役員4人に計7863万円の賠償を命じた一審判決を支持し、
大庄側の控訴を棄却した結果となりました。
大庄は、1ヶ月80時間の時間外労働をこなさなければ
基本給が減額される制度を採用していたことから、
長時間労働が恒久化していたことが指摘されています。
また、長時間労働を是正しなかったことに重い過失が認められる
という結果になっています。
固定残業代を支払っている企業は、最近とても多いですが
その時間がどの程度なのか、ということも一つの考えるポイントです。
今回のように、80時間という長時間の残業が固定残業代として
考えられていることは、長時間労働が恒久化していることが
明らかだといえます。
固定残業代を支払っているから、未払い残業はなく大丈夫だという
単純な問題ではありません。
企業成長を続けていくためには、
社員が安心して元気に働ける環境づくりが重要だと思います。