派遣労働者の社会保険・労働保険の取り扱いについて

派遣労働者の社会保険・労働保険は、派遣元が適用事業所になっていれば、
常用型・登録型を問わず雇用関係のある派遣元事業所で適用されます。
派遣労働者の社会保険・労働保険の加入要件は、一般の労働者と同じです。

常用型派遣は、派遣元が常用雇用している労働者の中から労働者派遣をするものをいいます。
つまり、派遣期間に関係無く、派遣元で社会保険や労働保険に加入させることになります。

登録型派遣は、派遣元が派遣労働を希望する人(の氏名・希望業務・スキル等)を登録しておき、
実際に派遣先に労働者を派遣する際に、その人と有期労働契約を結ぶものをいいます。
登録型派遣の場合、労災保険は労務を提供している間は誰でも適用されますが、
社会保険と雇用保険に関しては加入要件があり、
1週間の所定労働時間や派遣期間により加入させるか否かが変わります。

社会保険に加入させるか否かは、
大まかに、
(1)通常の労働者の所定労働時間及び所定労働日数が概ね3/4以上であるか、
(2)派遣期間が2ヶ月を超えるか、
がポイントになってきます。登録型派遣で特に重要になってくるのが(2)のポイントです。

仮に(1)の要件を満たしていても派遣期間が2ヶ月以内で、
ただ臨時的に雇用する場合であれば、
社会保険に加入させる必要はありません。
しかし、ただ臨時的に雇用するものであっても、
2ヶ月以内の契約を定めて雇用するものを、
契約期間経過後も引き続き雇用する場合は、
常用的雇用関係となったとして社会保険に加入させる必要があります。
【参照】適用事業所と被保険者

雇用保険に加入させるか否かは、
(1)1週間の所定労働時間が20時間以上であるか、
(2)派遣期間が31日を超えるか、
がポイントになります。こちらも(2)のポイントが重要になってきます。

仮に(1)のポイントを満たしていても派遣期間が31日以内で、
臨時的に雇用する場合であれば、加入させる必要はありません。
しかし、31日以内の契約を定めているものを
契約期間経過後も引き続き雇用する場合は、
常用的雇用関係となったとして雇用保険に加入させる必要があります。
【参照】雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!

すでに社会保険や雇用保険に加入しているものの場合、
契約期間が満了した時の社会保険や雇用保険の手続きにも注意が必要で、
次のように示されています。

社会保険の場合、
派遣就業にかかる一の雇用契約の終了後、最大1ヶ月以内に、
同一の派遣元事業主のもとで派遣就業にかかる次回の雇用契約(1ヶ月以上のものに限る。)
が確実に見込まれるときは、使用関係が継続しているものとして扱われ、
被保険者資格は喪失されない[平成14年4月24日付 保保発第0424001号]
雇用保険の場合、
1週間の所定労働時間が20時間以上となる労働条件に復帰することを前提として、
臨時的、一時的に1週間の所定労働時間が20時間未満となるとき、
最後の雇用契約期間の満了日から1 か月程度経過時点において
その後概ね2 か月程度以内に1 週間の所定労働時間が2 0 時間以上
となる労働条件での次の派遣就業が開始されることが確実である場合は
被保険者資格を喪失させない[雇用保険に関する業務取扱要領(令和2年4月1日以降)]
また、
派遣元は、労働・社会保険の適用手続きを適正に進め、
労働者派遣前に、後であっても速やかに手続きを行なうこと[派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針第2の4]

このように、特に登録型派遣の労働者と労働契約を結ぶ際は、
派遣期間や派遣期間満了後も他の派遣先へ派遣予定があるのか、
また次の派遣期間が始まるまでのインターバルはどのくらいあるかなどよく確認し、
社会保険や労働保険の得喪手続きをする必要があるでしょう。
【参照】○「派遣労働者に対する社会保険適用の取扱いについて」の一部改正について〔厚生年金保険法〕

(松原)

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