社労士コラム

労働時間

インターンシップの注意点

2022.05.13.

インターンシップとは、学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行う事として幅広く捉えられています。
内閣府が令和3年11月に公表した「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査報告書」によりますと約7割の学生がインターンシップに参加した経験があるということで、実施を検討されている企業の方も多いと思われます。

この運営にあたっての検討事項のひとつに、参加する学生の労働者性をどのように扱うかという問題があります。

企業等と学生の間に使用従属関係があると、
名称がインターンシップ生でも労働者となり、労働関係法令が適用される場合があります。

具体的には次のような場合に、労働者と判断されます。
・見学や体験的な要素が少なく、使用者から業務に関わる指揮命令を受けている
・学生が直接企業等の生産活動に従事し、それによる利益・効果が当該企業等に帰属する

労働者と判断される場合には、労働条件通知・労働時間・割増賃金・最低賃金等、労働関連法令を守る必要が生じます。

インターンシップ制度は、学生の学修への動機づけを強めることや企業等と学生のミスマッチ防止等有効性の高いものと考えられますが、受け入れにあたっては参加する学生の位置づけを十分に検討し、ご準備頂くのが安心です。

(前田)

企画業務型裁量労働制の定期報告について

2022.04.28.

企画業務型裁量労働制を採用している場合には、
所定様式により所轄の労働基準監督署長へ定期報告を行うことが
義務付けられています。
報告内容は、以下のとおりです。
・対象となる労働者の労働時間の状況
・対象となる労働者の健康及び福祉を確保する措置の状況

なお、報告のタイミングには注意が必要です。
労働基準法施行規則第24条の2の5では
「決議が行われた日から起算して6か月以内に1回、
及びその後1年以内ごとに1回」と定められていますが、
厚労省HPで公開されているQ&A等には
「決議が行われた日から起算して6か月以内ごとに1回」と案内がされています。

一見矛盾しているように感じますが、実は同施行規則第66条の2で、
当分の間6か月以内ごとに1回と読み替えることが規定されています。
紛らわしいですが、6か月以内ごとに行わなければなりません。

また、報告回数を少なくするために、
決議の有効期間初日から6か月経過した後に報告書を提出しようと
考える会社も多いと思います。
ただし、その場合“決議が行われた日”からは6か月を超えている
可能性が高くなりますので、ここも注意が必要です。
 例)3月28日 決議日
   決議の有効期間 4月1日~3月31日
    ※4月1日から6か月経過後の10月1日以降に提出するのでは遅く、
     3月28日から6か月以内の9月27日までに提出することが必要  
報告回数を最低限にする場合でも、決議後の初回の報告は5か月分の
報告とするなど検討する必要があります。
細かい部分ですが、確実に実施するようにしましょう。

「企画業務型裁量労働制」の適正な導入のために

(金子)

所定労働時間変更時の年次有給休暇について

2021.12.17.

1年の途中で所定労働時間を変更した場合の年次有給休暇の変更点をご案内します。

日単位で残っている分は、変更後の所定労働時間によることになります。
時間単位の取得を認めており、日単位に満たない時間が残っている場合は、所定労働時間の変更に比例して時間数が変わります。

例えば、年次有給休暇の残りが5日と5時間あり、8時間勤務から6時間勤務になった場合は、以下のように変わります。

5日→5日
・日数は変わりません
・1日あたりの時間数は8時間→6時間に変わります

5時間→4時間
・計算式:5時間×8分の6=3.75
※1時間未満の端数は切り上げます

育児短時間勤務の申し出を受けたり、パート社員から勤務時間変更の申し出を受けたり等、所定労働時間を変更する場面は様々ありますので、年次有給休暇の管理に注意しましょう。

(山田)

外国人の雇用について~ハローワークへの届出~

2021.12.10.

外国人の雇入れ・離職の際には、
法律でハローワークに届け出ることが義務付けられています。
届出の対象となる外国人や届出の内容は下記のとおりです。

(届出の対象となる外国人の範囲)
  日本国籍を有しない、在留資格が「外交」・「公用」以外の外国人
  ※特別永住者は対象外

(届出内容)
 氏名、在留資格、在留期間、生年月日、性別、国籍・地域、資格外活動許可の有無、
 在留カード番号、雇入れ・離職に係る事業所の名称及び所在地 等

日本人の配偶者である外国人や、永住者など身分に基づく在留資格をもっている外国人、
また留学生の短期アルバイトなども届出は必要となるので注意が必要です。

届出は、雇用保険の被保険者となる外国人であれば、
資格取得届や資格喪失届に上記届出内容の記載欄がありますので、
そこに記載すればよいです。
一方、雇用保険の被保険者にならない外国人については、
外国人雇用状況届出書」という様式を用いて届け出なければなりません。
雇用保険加入手続きがなくても、こちらの届出手続きは必要ですので、
忘れずに行いましょう。
特に離職時は忘れがちかもしれませんので、外国人の雇用時・離職時に
必要な手続き事項の一つとしてリストアップしておくのがよいかもしれませんね。
厚労省HPには、届出についてのQ&Aも用意されていますので、
参考にされるとよいでしょう。

厚労省HP「外国人雇用のルールについてのパンフレット

(金子)

時間外労働は何時間まで許されるのか

2021.11.19.

本日は時間外労働が何時間まで許されるのか、会社と労働者で残業に関し取り決める協定(以下「36協定」と記載します)の有無などに分けて考えてみます。

1)36協定を締結・届出していない場合
法定労働時間を超えて労働してしまうと違法となります。
原則は、1日8時間まで、週40時間までが法定労働時間です。
(労働者10人未満の一部業種については週44時間まで)
法定時間を超える労働は許されません。

2)36協定を締結・届出しているが、特別条項はつけていない場合
協定した時間までは、法定労働時間を超えて労働しても公に許してもらえます。
協定した時間を超えたら違法です。

36協定は、時間外労働について月45時間、年360時間の範囲内で協定します。
(一部、適用除外や適用猶予の業種有り)

3)特別条項付きの36協定を締結・届出している場合
通常の36協定時間を超えても特別条項の時間まで、公に許してもらえます。
特別条項の範囲を超えたら違法となります。

特別条項は、突発的なトラブルや受注の集中など、予想出来ないような場合に備えるものとされており、次の範囲内で取り決めます。
・月45時間を超える時間外労働は年6ヶ月まで
・時間外労働の合計:年720時間以内
・時間外と休日の労働時間合計:月100時間未満
・2ヶ月乃至6ヶ月の時間外と休日の労働時間合計:平均月80時間以内

法定労働時間を超える労働は違法だけれど、労使間で協定を締結し労働基準監督署に届出る事で、その範囲内で許されるという形です。

法定で時間外労働の上限時間は決められていますが、どのくらいまで時間外労働できるのかは会社により(労使間の取り決めにより)異なり、一律ではない、ということになります。
また、時間外労働を可能とするには、就業規則や労働契約書に「所定外労働を命ずる事がある」という記載も必要になりますのでご注意下さい。

時間外労働が発生する場合には、協定の枠組み内で、できるだけ少なく管理して頂くのが安心です。

(前田)

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