企業内労働組合のメリット・デメリット

企業内労働組合とは、企業単位で所属従業員により組織された労働組合です。
日本国内にある企業内労働組合を企業規模別に見ると、
1000人以上規模の企業では65.3%以上、300~999 人規模が13.3%、
100~299 人規模が6.8%(令和元年労働組合基礎調査)となっており、
企業規模が大きいほど、労働組合が組織されていることがわかります。

企業労働組合の目的は、端的にいうと労働協約の締結にあると言えます。

労働協約とは労働組合と使用者の間で
組合員の賃金、労働時間、休日、休暇等の労働条件や団体交渉のルール、
組合活動等の事項について交渉を行い、その結果を書面にし、
両当事者が署名又は記名押印したものを労働協約といいます。(労働組合法第14 条)

この労働協約は、労働者と使用者が合意して個々に結ぶ労働契約や、
最終的に使用者が決めることができる就業規則とは区別され、
これらに優先して、労働者及び労働組合と使用者の関係を規律する効力が
与えられています。
労働協約というと、労働者の労働環境を維持確保するものと思われがちですが、
使用者にとっても、労働協約が有効期間中は企業の平和が維持され
労使関係が安定することになるので、労使双方にとってメリットがあるといえます。

しかし、労働組合との団体交渉は簡単に進むものではありません。
労働組合は労働者の労働環境の改善を要求しますが、
それをすべて受入ていたら企業経営は成り立ちません。
使用者側もそれに対抗すべく主張した場合、
団体交渉における交渉態度を非難されたり、
組合員に対する不利益取扱いや
労働組合に対する支配介入の指摘を受けるかもしれません。
また、労働組合との妥結点が見つからず
交渉に時間ばかりがかかるというデメリットもあるといえます。

このように、企業内労働組合のメリット・デメリットを把握した上で、
労働組合との適切な距離を保ち、関係を築いて行く必要があるでしょう。
【参照】厚生労働省 労働組合 / 労働委員会
【参照】東京都TOKYOはたらくネット労働協約の手引き

(松原)

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