中小企業が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)では令和2年度より
インセンティブ(報奨金)制度による都道府県単位の健康保険料率への反映が行われます。
協会けんぽでは、平成30年度よりインセンティブ制度を導入しました。
インセンティブが付与されるのは、協会けんぽが全支部一律に拠出している
後期高齢者支援金(後期高齢者医療に対する現役世代からの支援金)に係る保険料率です。
5つの評価指標に基づき各支部に得点をつけ、47支部中上位23支部に
得点数応じたインセンティブにより保険料率の引き下げが段階的に行われます。
なお、当該年度における取組の保険料率への反映は、翌々年度になります。
<5つの評価指標>
①特定健診等の受診率
②特定保健指導の実施率
③特定保険指導対象者の減少率
④医療機関への受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率
⑤後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用割合
令和2年度から制度の財源となる0.01%が段階的に保険料率に盛り込まれるため、
インセンティブによる減算のない支部は保険料負担が増加します。
反対にインセンティブによる減算を受ける支部は、保険料負担が軽減されます。
令和元年11月22日に協会けんぽの運営委員会でインセンティブ制度の確定値が報告され、
佐賀県や沖縄県、宮城県などが上位に入っています。
【参考】協会けんぽ 第100回全国健康保険協会運営委員会資料
制度の認知度は約9%とまだ低い状態ですが、加入者に特定健診を受診させるなど
積極的な健康増進への取組が保険料軽減につながります。
【参考】協会けんぽ インセンティブ制度
(傳田)