社労士コラム

労働条件

ストレスチェックの集団分析に関する改正事項

2026.07.03.

ストレスチェックは現在、従業員が50人以上の事業場に実施が義務付けられています。

下記①②が義務、③は努力義務となっていますが、今回、労働安全衛生規則の③集団分析に関して改正が行われ、2027年4月1日から施行されることになりました。
①ストレスチェックの実施、検査結果の通知
 ※ストレスチェック(検査)は、選択式の質問票に回答する方法で行う
②高ストレスの労働者への医師の面接指導の機会の提供、医師の意見を踏まえた就業上の措置
③検査結果を集団ごとに集計・分析(集団分析)、職場環境の改善

改正は、集団分析を行う際に、「特定の個人を識別することができない方法で」を規定に追加するというものです。

元々、ストレスチェック指針(心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針)にて、少人数の場合は個々の労働者の結果を把握できてしまう恐れがあることから、事業者は10人未満の集団分析結果の提供を(対象となるすべての労働者の同意を得ない限り)受けないこととなっていたため、従来からの運用が変更となるものではありません。

(山田)

健康保険の高齢受給者

2026.06.19.

健康保険では、70歳以上74歳までの年齢の方は
「高齢受給者」となります。
(65歳以上で一定の要件により後期高齢者医療制度へ
加入している場合は除きます)

健康保険の自己負担割合は3割ですが、
高齢受給者は収入状況などにより、
現役並み所得者区分に該当する場合は3割負担、
一般区分に該当する場合は2割負担、です。

高齢受給者制度は会社で加入する健康保険でも
個人で加入する国民健康保険でも共通ですが、
以下は会社で加入している健康保険の場合です。

健康保険の加入者が70歳に達すると
マイナ保険証利用者には資格情報のお知らせが、
マイナ保険証を利用していない人には資格確認書が
交付され、負担割合も確認することができます。

負担割合は、標準報酬月額が28万以上の場合は3割(現役並み)、
28万円未満の場合は2割(一般)です。
随時改定や定時改定により標準報酬月額が28万円の前後で
変更する場合は負担割合も変更となり
資格情報のお知らせや資格確認書が改めて交付されます。

標準報酬月額が28万円以上(3割負担)でも
年収383万円未満の場合などは、申告により2割負担となります。
被扶養者がいる場合は被扶養者の年齢や収入も要件ですが、
これらは本人の申告手続きが必要です。

70歳以上で健康保険に加入している従業員に対しては
健康保険組合から会社を通じて資格情報のお知らせ等が
交付されますので、速やかに本人に渡す等確実に対応しましょう。

(藤代)

育児休業からの復職者が多い今こそ確認したい「養育特例」の手続

2026.06.12.

4月の保育園入園を経て、育児休業から職場復帰を迎える従業員は多く、この時期は人事労務担当者にとって休業明けの社会保険手続きが集中する時期です。
その中で見落とされやすいのが、3歳未満の子を養育する期間に標準報酬月額(給与の等級)が下がっても、将来受け取る年金額が下がらないようにする「厚生年金保険 養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置(養育特例)」です。時短勤務の選択や残業の減少によって給与が下がりやすい復職直後には、従業員の将来の安心を支える制度となります。
この手続きについて、日本年金機構は申出書に関する“不備・誤りの多い事例”を公表しています。よくある誤りとして、次のケースがあります。
●「養育特例開始年月日」に「子の生年月日」を誤記するケース
子どもが生まれた日ではなく、「実際に仕事を再開して養育が始まった日」(原則、休業終了日の翌日=復職日)を記入します。
●産前産後休業または育児休業が終了する前に提出してしまうケース
産前産後休業または育児休業等による保険料免除期間は本特例の対象外となるため、復職(休業終了)後に手続きを行います。

また、注意しておきたい点として本特例は自動適用ではなく「本人の申出」を受けて会社が申請するため、復職時の丁寧な案内が従業員の安心につながります。男女問わず利用できるほか、上の子が3歳になる前に次の子の養育を開始する場合、上の子の休業前に登録されていた等級が引き継がれる仕組みもあります。
復職後の手続きタスクに加えておくなどして、従業員への案内と手続きをスムーズに進められるように準備しましょう。
弊所では、社会保険・労働保険の手続きのアウトソーシングを通じて、企業の事務処理負担軽減をサポートしています。コチラをご覧ください。
(小林)

「同一労働同一賃金」に関する施行規則と告示の改正

2026.05.22.

パートタイム・有期雇用労働者の待遇改善を進めるために、「同一労働同一賃金」に関する施行規則と告示が改正され、2026年10月1日に施行されます。
厚生労働省のホームページでは、改正内容をまとめたリーフレット、モデル労働条件通知書等が公表されています。

厚生労働省 同一労働同一賃金特集ページ

主な改正事項は次の3点です。
①雇い入れ時の労働条件明示事項の追加
現行の明示事項は「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」ですが、10月1日以降の入社者には、「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示も必要となります。
(違反者は10万円以下の過料に処されます)

②同一労働同一賃金ガイドラインの改正
ガイドラインは、正社員と非正規社員との間の待遇差について、不合理か不合理でないかの原則となる考え方と具体例が示されています。
今回の改正では、最高裁判決を踏まえた、待遇に関する記載の追加や内容の充実等が行われました。

③雇用管理の改善等に関する措置内容(雇用管理指針)の改正
会社は、パートタイム・有期雇用労働者から、正社員との待遇差について説明を求められた場合は、対象の労働者が内容を理解できるように、口頭、または説明すべき事項をすべて記載した分かりやすい内容の資料を交付する等の方法により、説明することになります。
なお、口頭説明も可能ですが、関連資料を交付することが望ましいとされています。

施行に向けて、労働条件通知書の見直しや待遇差の説明が求められた時の対応方法の準備等を行っておくと良いでしょう。

(山田)

クールワークキャンペーンが始まりました

2026.05.08.

厚生労働省では、職場における熱中症予防対策を呼びかける
「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を5月から開始しました。
期間は9月まで、そのうち7月は重点取組期間です。
キャンペーンについてはこちらから確認できます。

安全衛生法では昨年6月から事業者に対して
熱中症防止措置を義務付けていますので、対応が必要です。

義務の内容は、
WBGT(湿球黒球温度)28度以上または気温31度以上の環境下で
連続1時間以上または1日4時間を超える業務を行う場合に、
熱中症の自覚・他覚症状の報告体制の整備を整備・周知し、
熱中症を重症化させないための措置を講じることです。

このほか、今年3月には「職場における熱中症防止のためのガイドライン」
が定められました。
また、4月から混在作業所においては労働者だけでなく
個人事業者等を含む「作業従事者」に対応の範囲が拡大されています。

5月には熱中症による重篤な事象が確認され、
6月・7月にはその数が急増する傾向にあります。

暑い時期が早く到来するようになり、
ドレスコード(ネクタイやシャツの着用)の内容や適用時期を見直したり、
制服がある場合は夏服への切り替え時期を早めるなどの動きも見られます。
各所から出されている資料・情報も参考に自社に応じた対応が必要です。
(藤代)

 
エキップ給与計算サービス
エキップオリジナルサービス
給与計算改善コンサルティング
RECRUIT
給与計算の最強チェックリスト
濱田京子著 出版書籍
濱田京子コラム
社労士コラム

お電話でのお問い合わせ

03-5422-6550

受付時間: 平日 9:00 〜 17:00

メールでのお問い合わせ