「社会保険」一覧

被保険者本人の署名(押印)が省略可能になった手続き

2019-10-09

厚生年金保険、協会けんぽの手続きにおいて
適用事務にかかる事業主等の事務負担の軽減を図る目的から
一部、被保険者本人の署名(または押印)が省略できるようになりました。
ただし、省略するにはそれぞれ条件がありますので、注意が必要です。

まず厚生年金保険において
被保険者本人の署名(押印)が省略可能になったのは
以下の手続きです。
(2019年5月~。電子申請の場合は委任状の省略が可能)

① 健康保険被扶養者(異動)届・国民年金第3号被保険者関係届
② 年金手帳再交付申請書
③ 厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書・終了届(申出または終了)

省略できる条件は、
事業主が被保険者の届出意思を確認し、
備考欄に「届出意思確認済み」と記載すること です。

また、協会けんぽでは、以下の手続きについて
本人の署名(押印)が省略可能になりました。
(2019年9月~)

① 被保険者証再交付申請書
② 高齢受給者証再交付申請書
③ 高齢受給者基準収入額適用申請書
④ 被保険者証回収不能届

省略できる条件は、
・申請者(被保険者)本人が届出の記載を行う場合
 →申請者本人が届出の記載を行った旨を届出の備考部分等に記載する。
・事業主が届出の記載を行う場合
 →申請者(被保険者)本人に対し、届出の記載に誤りがないか確認した旨を届出の備考部分等に記載する。
となっています。

会社と本人の認識のズレが起こらないよう
意思、内容の確認は確実に行うことが前提となりますが、
会社の事務機能と本人の勤務場所が離れているなど
すぐに署名や押印がもらえない場合は特に有効な措置と言えます。

参考
日本年金機構:届出等における添付書類及び署名・押印等の取扱いの変更について
全国健康保険協会:署名・押印の取扱いが変更となりました

(高村)

電子申請の義務化

2019-08-30

2020年4月から、大企業について特定の電子申請が義務化されます。

大企業の定義は資本金1億円超で、
他の法令と異なり業種や従業員数は関係ありません。

特定の電子申請、は次のとおりです。
(1)健康保険・厚生年金保険
・算定基礎届
・月額変更届
・賞与支払届

(2)労働保険
・年度更新に関する申告書

(3)雇用保険
・資格取得届
・資格喪失届
・高年齢継続給付申請
・育児休業給付申請

このうち、ほとんどが国の機関に提出する手続きで義務化前の現在でも電子申請は多く利用されていますが、
組合管掌の健康保険についてはそうではありません。
健康保険組合は電子申請に対応していることは少なく、どのように提出することになるのか、
現時点(2019年8月)でも具体的な情報はなく確認を続けなくてはいけない状況です。
(藤代)

算定基礎届について

2019-06-27

被保険者の標準報酬月額と、実際に受ける報酬額が大きくかけ離れないよう、
年に1回、標準報酬を届け出て各被保険者の標準報酬月額を決定します。
これを、標準報酬月額の定時決定といい、その届出書を「算定基礎届」と呼びます。

届出対象となるのは7月1日に在籍している被保険者全員ですが

以下に該当する場合は、対象から外れます。

①6月1日以降に資格を取得した被保険者

②7,8,9月に月額変更届(産休・育児休業終了時月変を含む)を提出する被保険者

報酬月額の計算対象になるのは、
その年の4,5,6月に実際に支払われた報酬です。
報酬を計算する基礎となった日数(支払基礎日数)が
17日未満の月がある場合は、その月を除外します。

また、4月または5月の途中入社で、
報酬が1か月分支給されない場合は
入社月の翌月以降が対象となります。

届出は、原則7月1日~7月10日までに提出し、
決定された標準報酬月額は、その年の9月~翌8月まで適用されることとなります。

参考:【2019年度版 算定基礎届・月額変更届の手引き】

その他、細かいルール等は以下をご参照ください
【日本年金機構 算定基礎届の提出】

(高村)

未来投資会議 70歳までの就業機会確保努力義務化の方向性

2019-06-18

先日、政府の未来投資会議において「成長戦略実行計画案」で 70歳までの継続雇用についての概要が公表されました。

65歳から70歳までの希望する人に働く場を提供するため、
定年廃止や定年延長、他企業への再就職、起業支援など七つの選択肢を示しています。
どれを採り入れるかは各社の労使などで話し合い、
いずれかの方法で70歳まで雇用することを罰則のない「努力義務」とする方向性です。

また、70歳までの就業機会の確保に伴い、年金支給開始年齢の引上げは行わないと示されています。
他方、年金受給開始の時期を自分で選択できる範囲(現在は70歳まで選択可)は拡大するとしています。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<未来投資会議(第28回)/資料>
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai28/index.html
※「成長戦略実行計画案」については、「資料1」参照。

継続雇用や定年の延長、年金受給開始時期の範囲の拡大で選択肢が広がり
「人手不足の解消につながる」「優秀な社員に長く勤務してもらえる」など期待されることもありますが、
その一方で人件費が高騰することも考えられます。

成長戦略実行計画は、今月(2019年6月)下旬にも閣議決定される予定です。
これに沿って、70歳までの就業機会確保についての検討も、法整備に向けて本格化することになりそうです。
動向に注目です。

【未来投資会議】 
国や地方の成長戦略を議論する会議。
首相を議長として、議員は関係閣僚や企業の代表者らが務める。
年に10回ほど開催する会議を踏まえ、毎年6月に成長戦略を取りまとめている。
(菊沢)

厚生年金保険70歳到達時の届出の変更について

2019-05-01

厚生年金保険被保険者の70歳到達時の届出が4月から変更となっています。
行政手続きの合理化や省略化への取組が進められており、事業主の事務負担の軽減が図られました。

具体的には、①および②の両方の要件に該当する被保険者についての届出
(厚生年金保険被保険者資格喪失届及び厚生年金保険70歳以上被用者該当届)が不要となります。

①70歳到達日以前から適用事業所に使用されており、70歳到達日以降も引き続き同一の適用事業所に使用される被保険者。
②70歳到達日時点の標準報酬月額相当額が、70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である被保険者。
 ※70歳到達日(誕生日の前日)

詳しくは下記リーフレットで確認できます。
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2019/2019031501.files/01.pdf

厚生年金保険の被保険者は、70歳到達日に厚生年金保険の資格を喪失しますが、
2007年(平成19年)4月1日より、70歳に達して厚生年金保険被保険者の対象外となった人にも
在職老齢年金制度が適用されることとなったため、
厚生年金保険の被保険者資格を喪失した後も届出が必要となりました。

なお、70歳以上被用者の年齢の上限はありません。
70歳以上であることを除き、厚生年金保険被保険者に該当する場合は届出が必要です。

この70歳到達による資格喪失は、厚生年金保険のみとなり、
健康保険は引き続き加入となります。

報酬改定や賞与支給の際にも届出が必要となりますので、
しっかりと手続を行うようにしましょう。
(菊沢)

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