社労士コラム

2023年02月

介護休業給付の対象となる休業

2023.02.24.

雇用保険の介護休業給付の対象となる休業は次の①、②のどちらも満たすものとされています。
①負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護
(歩行、排泄、食事等の日常生活に必要な便宜を供与すること)を必要とする状態にある家族(次のいずれかに限る)を、介護するための休業であること。

対象家族は、被保険者の、配偶者
父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫

②被保険者が、その期間の初日及び末日とする日を明らかにして事業主に申し出を行い、
これによって被保険者が実際に取得した休業であること。

①について、2週間以上の休業が要件ではなく、対象となる家族の方が常時介護を必要とする期間が2週間以上ということが要件となっています。
2週間以上の介護が必要となるが、10日間だけ介護休業を取得し、10日分の介護休業給付を受給することが可能です。

介護休業給付が受けられる期間は対象家族1人につき通算93日間までです。
この93日を、3回を上限に分割して取得し、給付を受けることができます。
別の対象家族の方の介護休業は別で日数をカウントするので、
例えば父、母の介護についてそれぞれ93日間取得し、給付を受けることができます。

介護休業給付の受給資格には介護休業を開始した日前2年間に雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること等の要件もあります。
介護休業取得の申出があった際に対応できるように確認しておくと安心です。

雇用保険事務手続きの手引 介護休業給付について
Q&A~介護休業給付~

(斎藤)

令和5年3月~の健康保険・介護保険料率

2023.02.17.

協会けんぽの令和5年3月1日~の健康保険料・介護保険料率が発表になりました。

東京都では、健康保険料率が10.00%(+0.19%)、介護保険料率が1.82%(+0.18%)に改定されます。

他の自治体、詳細はこちらからご確認ください
令和5年度保険料額表(令和5年3月分から)
令和5年度都道府県単位保険料率

健康保険組合でも少しずつ発表され始めていますので、
早めに確認し、必要に応じてシステムのメンテナンスなど、早めに対応しておくと安心です。

通常の給与処理では4月控除分から変更になることとなりますが、
3月に賞与支給がある場合は、改定後の保険料率が適用されますので、
忘れずにチェックしておきましょう。

(高村)

令和5年度の雇用保険料率について

2023.02.10.

令和5年4月1日から令和6年3月31日の雇用保険料率について、先日厚生労働省からリーフレットが公表されました。

今回は労使折半で負担する保険料率が2/1000(労使1/1000ずつ)上がります。
給与計算の際には料率変更の確認をお忘れなきようご注意下さい。

■新しい保険料率はこちらをご確認ください。
《令和5年4月からの雇用保険料率》

雇用保険料率は法律で定められています(労働保険の保険料の徴収等に関する法律)。
ただし財政状況に照らして一定要件を満たす場合、一定範囲内で雇用保険料率を弾力的に変更できることになっています。
今回引き上げられたのは失業給付にかかる雇用保険料率ですが、数年前までは財政に余裕があったため、法律で定められた原則よりも引き下げてありました。
コロナ禍を経て急激に財政がひっ迫し、今回の変更で法律で定める原則通りの料率となります。

■ご参考までに、2年程前のものですが、こちらの資料で雇用保険財政の状況が確認できます。
《雇用保険財政と執行状況》

(前田)

36協定を対象期間の途中で締結し直すことはできるのか?

2023.02.03.

原則、認められていません。

36協定では、
・1年の限度時間<原則360時間まで>
・(特別条項付きの場合は)月45時間を超えて労働させることができる月数<6回以内>
を定めています。時間外労働の上限規制の実効性を確保する観点から、これらは厳格に適用すべきものとされています。

なお、労働基準局公表のQ&A(2-5)では、「複数の事業場を有する企業において、対象期間を全社的に統一する場合のように、やむを得ず対象期間の起算日を変更する場合は、36協定を再締結した後の期間においても、再締結後の36協定を遵守することに加えて、当初の36協定の対象期間における1年の延長時間及び限度時間を超えて労働させることができる月数を引き続き遵守しなければなりません。」と記載されています。

限度時間を超えてしまいそうなときなど、違反にならない方法が無いか気になるところだと思いますが、協定内容を後から変更することは原則認められませんので、時間管理を早めに定期的に行うなど、事前の対策が必要です。

改正労働基準法に関するQ&A

(山田)

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