健康保険 任意継続被保険者手続きについて
2022.01.14.
健康保険には、会社を退職した後も一定の要件を満たしていれば
それまで加入していた健康保険に継続して加入できる任意継続制度があります。
(任意継続制度の要件)
・資格喪失日の前日(退職日)までに継続して2ヵ月以上の被保険者期間があること
(退職ではなく、勤務時間・日数の減少により健康保険の資格を喪失した場合も該当)
・資格喪失日から20日以内に、「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出すること
※協会けんぽの場合は、労働者の住所地を管轄する協会けんぽ支部へ提出する
(会社の管轄ではない)。
基本的に労働者本人が行う手続きであるため、
会社が積極的に行わなければならないものではありませんが、
任意継続を希望する労働者には、期限や提出先等を案内してあげると
手続きもスムーズ進められるのでよいのではないでしょうか。
なお、被保険者証は変わるので、従来使用していたものは資格喪失日以降
速やかに返却する必要があります。
協会けんぽの場合、勤務していた会社等での資格喪失手続きが行われた後に
新しい被保険者証が発行されますので、
特に資格喪失手続きを紙申請で行う場合は被保険者証が発行されるまで
時間がかかると言われています(2~3週間位)。
発行までの期間を短縮(1週間位)するには、
・資格取得申出書の任意記載欄となっている
「健康保険被保険者資格喪失証明欄(事業主記入用)」に事業主が証明する
・退職証明書、雇用保険の離職票の写し等事業主または公的機関が作成した
資格喪失の事実が確認できる書類を申請書に添付する
のいずれかを行うことで可能となります。
被保険者証は早く手元にほしいという労働者も多いと思いますので、
本人の希望に応じて対応してあげるとよいでしょう。
先に記載したとおり、任意継続被保険者の手続きは労働者本人が行うものです。
ただ、なかには会社が行ってくれると思っている労働者の方もいるようです。
任意継続の意向がある労働者に対しては、
資格取得の手続きだけでなく、保険料の払込み、各種変更の手続き、
資格喪失手続き等本人が行うものであることを事前に案内しておくと安心です。
(参考)日本年金機構 「任意継続とは」
(金子)