社会保障協定
2024.10.16.
国際的な交流が活発化する中、
企業から派遣されて海外で働くことが年々増加しています。
海外で働く場合は、原則として働いている国の社会保障制度に加入をする必要があり、
そのため、日本から海外に派遣された企業駐在員等については、
日本の社会保障制度の保険料と二重に負担しなければならない場合が生じています。
また、日本や海外の年金を受け取るためには、
一定の期間その国の年金に加入しなければならない場合があるため、
その国で負担した年金保険料が年金受給につながらないことがあります。
社会保障協定は、以上を踏まえ、以下2点を目的として締結しています。
1)二重加入の防止
保険料の二重負担を防止するために加入するべき制度を二国間で調整する
2)年金加入期間の通算
年金受給資格を確保するために、
両国の両国の年金制度への加入期間を通算することにより、
年金受給のために必要とされる加入期間の要件を満たしやすくする
この協定により、
原則として、就労する国の社会保障制度のみに加入することになりますが、
日本の事業主により協定相手国へ5年を超えない見込みで派遣される場合には、
引き続き日本の社会保障制度のみに加入し、
協定相手国の社会保障制度の加入が免除されます。
免除の適用を受けるためには、
日本の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」を
派遣された国の事業所を提出します。
※「適用証明書」は年金事務所に申請交付
現在23か国の国との間で社会保障協定を締結していて、
2024年9月にはポーランドと社会保障協定の締結に実質合意したと厚生労働省が発表しました。