派遣労働者の労務管理について

派遣労働者を受け入れる場合、その労務管理についての責任は、
派遣元と分担して負うことになります。

労働契約の締結や賃金の支払等、労働関係法令に基づく労務管理は、
原則として雇用契約を結んでいる派遣元が担いますが、実際に勤務
しているのは派遣先ですので、労働現場でこそ行うべき労務管理も
あります。主なものは次のとおりです。

(1)労働者派遣契約に則した勤務状況になっているかの確認
(2)労働時間の適正な把握・派遣元の36協定の把握
(3)安全管理者・衛生管理者の選任等、安全衛生管理体制の確立
   (派遣労働者を含めて算出した常時使用労働者数に応じて選任)
(4)現場に則した安全衛生を確保するための調査・措置・教育・特殊健康診断の実施

とはいえ、完全に分担して労務管理を行えるものではないので、
派遣労働者の労働条件の確保を図るため、派遣元・派遣先双方が、
適宜必要な情報提供を行い、取り組んでいくことが重要でしょう。

トラブルが発生した場合も同様です。
派遣先で労働者からの苦情を受けた場合には、労働者派遣契約で
あらかじめ定められた派遣先責任者が、派遣元責任者と連携を取りながら
対処していくことが必要です。
もちろん、苦情を申し出たことを理由に、その労働者に対して不利益な
取扱いをすることは禁止されています。

なお、2020年4月1日より、改正労働者派遣法が施行され、
派遣労働者に対する同一労働同一賃金の制度が適用されました。
雇用形態による不合理な待遇差をなくすための改正です。

派遣先では、派遣元が派遣労働者の待遇を決定する際に必要となる
情報を提供することや、派遣元からの求めに応じた教育訓練の実施・
福利厚生の利用等の面で、通常の労働者との差をなくすことが
義務付けられました。
この改正は、2020年4月1日をまたぐ労働者派遣契約にも適用
されますので、注意が必要です。
〈参考〉厚生労働省リーフレット「派遣先の皆様へ」(労働者派遣法改正関連)

派遣労働者を受け入れる際に取るべき措置についての詳細は、
厚生労働省が「派遣先が講ずべき措置に関する指針」(厚生労働省告示)
出しています。
また、注意すべきポイントがわかりやすくまとめられたパンフレットも
公表されていますので、併せて確認されるとよいでしょう。
〈参考〉厚生労働省パンフレット「派遣社員を受け入れるときの主なポイント」

(金子)

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