濱田京子コラム

ニュース・調査結果

出向の位置づけ

2024.02.19.

  

出向命令を人事権の行使の範囲で行う会社は多いですが、出向にまつわることははっきりしていないことが多いです。
復帰を予定していない出向命令でも権利濫用にはならないと判断された裁判例があります。

東日本旅客鉄道(出向)事件(東京地判平29・10・10)
https://www.rodo.co.jp/precedent/41660/

グループ会社への出向命令について、対象労働者が個別同意や労働協約に基づかない実質転籍だ!偽装請負にあたるので職安法違反だ!出向命令は権利濫用だ!などと主張した事件ですが、転籍ではなく出向であり、個別同意がなくても権利濫用にはならないと判断されています。
そのなかで私が注目したのは復帰が予定されていない出向命令であっても権利濫用にあたらないと判断された点です。東日本旅客鉄道の出向においては、当初から出向者全員を復帰させることは不可能と考えられていることなどとも示されています。もちろん処遇も概ね同一であったり被る不利益の程度は甘受すべき程度を超えないなどと実態で判断されているようです。
大手企業で人数が多い会社の場合は、出向といっても戻ってこれない出向も多いのが実態なので理解できますが、裁判でもそのように判断されていて、注目してしまいました。

出向に関する取扱いのご相談は一定数ありますが、会社によって取扱いは異なります。実態をふまえて一つ一つを判断していきたいところです。

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久しぶりにラーメンを食べました。

https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13202652/

たまに食べたいラーメンですが、やっぱり美味しい!!おすすめです!

  

マイナンバーカードを保険証として利用する方法

2024.02.05.

  

今年の12月2日に健康保険証は廃止されて、マイナンバーカードになる予定ですので、広報素材が公表されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/index_16745.html

ただ、マイナンバーカードを保険証として利用する前には申請が必要なのです。自動的に使えるわけではないんですよね。

https://digital-gov.note.jp/n/na6466bb819fd

先日、私も申請をしてみましたが、とても簡単に申請ができます。
逆に言うと、こんなに簡単な申請だったら、そもそもなぜ自動的に使えるようにしなかったの?と思ってしまいます。私は技術的なことは全く分かりませんが、利用促進のためにできることがあるのかなと思いました。

そろそろ花粉症の季節で、毎年この時期だけは病院に行くので、今年はマイナンバーカードを保険証として使ってみたいと思います!

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1月に事務所のパソコンの入替をしました。
そのタイミングでいろいろ新しくしたり設定しなおしたりしていて、モニターを縦に使ってみるとどうだろうか?ということで、写真の感じに変えてみました。
スタッフたちはとっても大きなモニター一つなのですが、私は古いモニターをデュアルでずっと使っていたのですが、ひとつだけ縦にしてみました。

よかったことは、デスクが広くなったことと、目線が高くなったので首のしわ改善?になりそう、というところです。
縦のモニターのほうを、上下で使うことで3つの画面を並行して使えるイメージです。
しばらく使ってみて、定着させるか決めたいなと思っています。

今年もいろいろ新しいことを試してみたいと思っています。

  

賃金計算の算定誤りの影響

2024.01.29.

  

賃金計算の算定誤り分が会社側の不当利得に該当すると判断された裁判例があります。

これはトラックドライバーの歩合給算出において、社会保険料の事業主負担分も「経費等」として差し引いて算出していたという事案です。結果として6年分の請求が認められて606万1051円と遅延損害金の支払いが命じられていてます。

https://www.rodo.co.jp/news/169348/

ちなみに、遅延損害金は退職した人に対しては賃金支払確保の法律を根拠に遅延利息を払う必要がありますが、在職者については、明確な根拠がありませんので民事の問題になります。

賃金債権の時効は現在3年ですが、債権の時効は権利を行使できると知ったときから5年、権利を行使できるときから10年のいずれか早い方、となっていますので賃金債権の時効よりも時効が長いということになります。

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事務所の日当たりのいい場所に胡蝶蘭が2鉢ありますが、いずれも蕾が出てきて、とうとう今年も咲き始めました。
スタッフが丁寧に見守って管理してくれているおかげで、毎年咲いています。昨年は本当にすごく沢山の花が咲きましたが、今年はどんな感じになるのか、楽しみです。

  

令和6年能登半島地震に関するQ&A(労基法33条第1項関係)

2024.01.15.

  

能登半島地震に関して非常時の時間外労働に関してQ&Aが出ています。

https://www.mhlw.go.jp/content/001188433.pdf?fbclid=IwAR3USBxOsumhIjqNAuZoJshoj9B9y8IT-lSLtpBLf-7GIpKHACcADX5zKdI

この件については、あくまでも個別具体的に判断されるものですので
なんでも大丈夫、とはお考えにならないようしていただければと思います。
被災状況、緊急性、必要性を勘案して判断される、とご理解ください。

少しでもお役に立ちますように。

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昨年、TACの取材を受けたのですが、こんな記事になっています。
事務所メンバー8名となっていますが、今月来月と入社が決まっていて2月からはメンバーは合計10名となります。

ということで、人数的にも少し会社っぽくなってきました。

https://www.tac-school.co.jp/tacnewsweb/professional/pro202402.html

  

令和5年「賃金引上げ等の実態に関する調査」

2024.01.08.

  

昨年7月から8月にかけて行われた調査で、100人以上を雇用する民間企業が調査対象です。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/23/index.html

賃金を引き上げた企業は89.1%で、
一人平均9437円の引き上げ、改定率は3.2%です。
定期昇給は約7割から8割が行っていて、そのうちベースアップは4割から5割近くが行っているという結果です。

2023年もしっかり賃上げした企業は多かったと思いますが、今年もその傾向は続くと考えられます。
物価高ということもありますが、人材確保のためにも、賃上げが必須となるとも考えられます。

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あけましておめでとうございます。
あっという間に年末年始が終わり、すっかり通常営業です。

今年はいままで以上に時間を大切に、多くのチャレンジをしたいと思っています。
スピーディに判断し、決めたことはどんどん実行していく、そんな一年にしていきたいです。

  
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